Ryzen 5 3500が2月22日の11時から発売開始となりました。価格は14000円前後。現場的には一定数は入荷してくるとの見方が強く、下位のモデルなので争奪戦にはならなそうです。
追記:当初に記入した通り潤沢に日本に入りました。
目次
Ryzen 5 3500のコスパと価格
このCPUはコスパが高く、Intel Corei 5 9400Fと同じような性能ですが、価格が14000円程度と2000円以上安い価格になっています。Intelの方が強かった価格帯に明確にぶつけて作られたCPUで、その辺りのAMDが弱かった価格帯を補強するような形になるのではないでしょうか。
性能的には既に並行輸入品が出回っているRyzen 5 3500Xのキャッシュが半分になっています。6コア6スレッドのRyzenの安価モデルでベースクロックが3.6GHz、ブーストクロックが最大4.1GHzです。キャッシュはL2が3MBでL3が16MBです。TDPはRyzen 5 3600と同じ65Wです。
PCIe4.0に対応しているのも特徴でX570のマザーボードで構成する場合はその恩恵を受けることができます。また安価帯のCPUですがメモリも3200MHzまで対応しています。この辺りはオーバースペックなのでB450のマザーで使う人の方が多いかもしれませんが第三世代のRyzenと同じ性能が使えるのは実用的と言えます。
またこのRyzen 5 3500はRyzen 5 3600と同じCPUクーラーが付属しているのでその分のコストも削減することができるので、新しく自作PCを作るにはコスパが高いCPUです。
Ryzen 5 3500の性能とIntel Corei5 9400Fとの比較
画像はAMDの公式サイトから。日本の市場価格ではRyzen 5 3500の方が2000~3000円程安いです。この辺りのAMDが手薄の価格帯を補強するような高コスパCPUです。いつも通りの流れならIntel Corei 5 9400Fの価格も下がりそうです。
シネベンチR20(レンダリング性能)
Ryzen 5 3500とIntel Corei 5 9400Fのレンダリング性能は、シングルコア性能でもマルチコア性能でもRyzen 5 3500の方が高いです。今回のRyzen 5 3500はRyzen 5 3500Xと比べてL3のキャッシュが半分になっていますが、さほど性能が下がったという訳ではなくAMDの優位性は変わらないです。
レンダリング性能はCorei 5 9400Fとそこまで差がある訳ではなく少しRyzen 5 3500が優勢という程度ですが、価格の事を考えるとRyzen 5 3500は相当コスパが高いと言えます。シネベンチは主にレンダリング機能の比較なので、これらの事からゲーム配信やクリエイターの動画レンダリングの複数のコアを使って描画する作業の用途ではCorei 5 9400FよりRyzen 5 3500の方が性能が少し性能が上と言えます。
3DMark(ゲーム性能)
こちらは3DMarkという負荷が強いゲーム用のベンチマークソフトの数値です。この辺りは殆ど差がありませんが、若干Intel Corei 5 9400Fの方が優勢です。ゲーム性能のみ重視する場合、最近はかなり拮抗しており、どのゲームをプレイするかにもよりますが、ややIntelの方が強い傾向にあります。FFベンチ辺りでも同じようなスコアです。
PassMark(処理性能)
パスマ―クという処理性能を計測するベンチマークのスコアです。このベンチマークがAMDのCPUの方が高いスコアが出る事が多いのですが、一般的な用途でCPUを使った場合は最近AMDの方が性能が高くなることが多いです。Ryzen 5 3500Xと比べるとキャッシュが半分になっており、この辺りは表のスコアから処理性能に影響を及ぼしていると言える部分です。
IntelのCPUは構造的に頭打ちと言われており、AMDのCPU構造の方が伸びしろがあります。既にRyzenの第四世代も準備されていると、公式の発表からアナウンスされており、その勢いはとどまる事を知りません。しかしながらIntelの方が会社の時価総額が大分高くこのままで終わらない事は明白です。個人的には両方好きなので、競合してCPUの価格が下がる事を願うばかりですが。
Ryzen 5 3500と3900X,3800X,3700X,3600の性能比較
型番 |
コア | スレッド | クロック | ターボ | L2 キャッシュ |
L3 キャッシュ |
TDP | 値段 |
Ryzen 5 3500 | 6 | 6 | 3.6 | 4.1 | 3 MB | 16MB | 65W | 14000 |
Ryzen 5 3500X | 6 | 6 | 3.6 | 4.1 | 3 MB | 32 MB | 65W | 20000 |
Ryzen 5 3600 | 6 | 12 | 3.6 | 4.2 | 3 MB | 32 MB | 65W | 24000 |
Ryzen 5 3600X | 6 | 12 | 3.8 | 4.4 | 3 MB | 32 MB | 95W | 28000 |
Ryzen 7 3700X | 8 | 16 | 3.6 | 4.4 | 4 MB | 32 MB | 65W | 40000 |
Ryzen 7 3800X | 8 | 16 | 3.9 | 4.5 | 4 MB | 32 MB | 105W | 45000 |
Ryzen 9 3900X | 12 | 24 | 3.8 | 4.6 | 6 MB | 64 MB | 105W | 64000 |
Ryzen 9 3950X | 16 | 32 | 3.5 | 4.7 | 8 MB | 64 MB | 105W | 94000 |
この辺りの表を見るとRyzen 5 3500はかなりコスパが高い事が分かります。このサイトでも当初から説明していたように並行輸入品のRyzen 5 3500Xを日本でも購入することができました。OEMや中国市場などで先行して発売されていた為です。ただこれですら20000円の価格なので、キャッシュが半分になっただけで値段が6000円も下がり性能もほとんど変わらないので、これはかなりコスパが高いです。自作PCを作る場合もより安く構成する事ができそうです。
個人的にオススメなのが性能を求める場合はRyzen 9 3900Xです。完成度が高いCPUでベースクロックが高いのでクリエイティブ用途ではシングルスレッド処理も多いのでRyzen 9 3950Xよりも高いスコアになる事も多々あります。CGレンダリングの重い作業は流石にRyzen 9 3950Xに分がありますが、通常の動画書き出しはベースクロックが高いRyzen 9 3900Xの方が速い事もあります。
コスパの面で見るとRyzen 5 3600かRyzen 5 3500ですが、ここのレンダリング性能の差はかなりあります。またゲームなどでも配信をする場合はスレッド機能を使うのでRyzen 5 3600の方が同様にスムーズに作業をする事ができます。ただ、ゲームをするだけの場合や通常の低負荷の用途ではクロックがほとんど変わらないので、スレッドが二倍の恩恵を受ける事は少なくなります。この辺りを踏まえて選ぶとコスパが高い自作PCを作る事ができます。
自作PCにおけるRyzen 5 3500まとめ
今回新たに日本の市場に投入されたRyzen 5 3500は価格の面から見ても性能の面から見ても、素晴らしいコスパのCPUです。サブ機に使う場合でもメインに使う場合でもオススメで、自作PCのコストを下げてくれるでしょう。
またPCIe4.0に対応していたり、高クロックの3200MHzのメモリにも対応しているので、今までの第三世代のRyzenと互換性があるので、パーツのやりとりに困らないです。豊富に日本に入ってくるらしいのでオススメしたいCPUの一つです。
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