Ryzen 5 1600AFが5月16日の朝から発売開始となりました。価格は11000円前後。在庫数は国内に豊富に入ってきており、店舗で購入可能。ネットショップでも17日辺りから発送になる見込み。
Ryzen 5 1600Fのコスパと価格
突如として新型Intelの発表に合わせて発売されたAMDのロークラスCPUです。コスパとしては素晴らしく過去に猛威を振るったRyzen 2600の、少し性能を落としたようなCPUで6コア12スレッドはそのままです。
構造的には旧式のままなのでPCIe4.0は使えないです。この辺りは割り切ってB550やX570を選択肢から外して安価で組むことを前提とした方が良いでしょう。
しばらく経って1万円を切ってくるとかなりコスパが高いCPUとなります。
Intel優位だったローエンド帯にぶつけて作られたようなCPUでライバルはCorei3 9100F辺りになります。シングルコアでは負け、マルチコアでは勝っています。Corei5 9400Fのマルチコア性能よりも上なので、この辺りはRyzen 2600の長所を受け継いでいます。明確に用途別に分けてこの辺りのシェアにぶつけられており、ゲーム向けと言うよりかは安価でPCを構成してテレワークや動画レンダリングを行うクリエイター用途では相当コスパが高いです。ゲーム向けでもIntelがモデルチェンジをして安価帯で自作PCを作る事がしばらく先になるので、とにかく安価でそこそこのゲーム環境を作りたい!と言ったニーズには役立つCPUです。
TDPは優秀で65W。L2キャッシュが3MBでL3が16MBです。この辺りは最近1.5万円ほどで売られているRyzen 5 3500と同じような性能です。また嬉しい事にこの値段でCPUクーラーが付属しているのでコスパ良く自作PCを作るには最高と言えるCPUです。
Ryzen 5 1600Fの性能とIntel Corei3 9100F,Ryzen 2600の比較
画像はAMDの公式サイトから。このRyzen 2600の下くらいに丁度Ryzen 5 1600AFが位置します。
シネベンチR20(レンダリング性能)
Ryzen 5 1600AFとCorei3 9100Fのレンダリング性能は、シングルではCorei3 9100FマルチコアではRyzen 5 1600AFの方が強いです。またマルチコア性能は上位のRyzen 5 3500よりも高いです。シングルコアが弱いと言われた前世代からの流れはそのまま受け継いでいますが、このマルチコアの強さと将来的に1万円を切りそうな価格設定なのでコスパは高いです。
また旧Ryzen 2600辺りと比較するとシングル、マルチ共に少し負けている事が分かります。
3DMark(ゲーム性能)
このベンチマークになってくると3Dの演算処理のような部分が優先されるので、この場合はIntelを上回っています。ただ、これはプレイするゲームタイトルによっても全く変わってくる指標なので一概には言えません。ゲームのこのクラスを比較した場合、ややIntelの方が性能が高い傾向になります。
PassMark(処理性能)
パスマ―クという処理性能を計測するベンチマークのスコアです。Ryzen 5 1600AFは1.1万円の安価帯ながらRyzen 5 3500と同じ19MBのキャッシュ構造を有しています。また6コア12スレッドもあるのでマルチコアを生かした処理性能はCorei5 9400Fよりも高いスコアになります。
Ryzen 1600AFと3500,3600,3900X,3800X,3700X,の性能比較
型番 |
コア | スレッド | クロック | ターボ | L2 キャッシュ |
L3 キャッシュ |
TDP | 値段 |
Ryzen 5 1600AF | 6 | 12 | 3.2 |
3.6 |
3 MB | 16MB | 65W | 11000 |
Ryzen 5 3500 | 6 | 6 | 3.6 | 4.1 | 3 MB | 16MB | 65W | 14000 |
Ryzen 5 3500X | 6 | 6 | 3.6 | 4.1 | 3 MB | 32 MB | 65W | 20000 |
Ryzen 5 3600 | 6 | 12 | 3.6 | 4.2 | 3 MB | 32 MB | 65W | 24000 |
Ryzen 5 3600X | 6 | 12 | 3.8 | 4.4 | 3 MB | 32 MB | 95W | 28000 |
Ryzen 7 3700X | 8 | 16 | 3.6 | 4.4 | 4 MB | 32 MB | 65W | 40000 |
Ryzen 7 3800X | 8 | 16 | 3.9 | 4.5 | 4 MB | 32 MB | 105W | 45000 |
Ryzen 9 3900X | 12 | 24 | 3.8 | 4.6 | 6 MB | 64 MB | 105W | 64000 |
Ryzen 9 3950X | 16 | 32 | 3.5 | 4.7 | 8 MB | 64 MB | 105W | 94000 |
Ryzen 5 3500とRyzen 5 1600AFを比較すると一番の違いはスレッド数です。用途に応じて選んでいくとどちらを選んでもコスパが高く、ただ1.1万円のRyzen 5 1600AFは安価重視の場合は魅力的なCPUになるのは間違いないです。
安価帯のCPUは既に発表されているRyzen3 3300XとRyzen3 3100が既に発表されており、とくに+2000円ほどの価格でRyzen3 3100を購入することができるので悩む所ですが、シングルコア性能を重視するかマルチコア性能を重視するかで決めると良いです。
ゲームなどを特にやらず、テレワークや仕事、日常用途や動画制作などではRyzen 5 1600AFの方が良いです。また、とにかく安価で作りたい場合など。
個人的には+1.3万円くらい出してRyzen 5 3600で構成することをオススメします。何をするにしても困らない環境を構築することができます。ローエンド帯のCPUを使う場合は使う用途ごとに絞って選択すると間違いないです。この辺りを踏まえて自作PCを作りましょう。
自作PCにおけるRyzen 5 1600AFまとめ
今回新たに登場したRyzen 5 1600AFはAMDが明確に安価帯を狙いにきているCPUで性能面を含めたコスパはかなり高いCPUと言えます。安価帯を追求したような構成に役立ちます。
ただ設計が旧式の物なので最新の第三世代RyzenのようにPCIe4.0が使えないので注意です。使えたとしても今の所そこまで安価帯の構成にメリットは無いですが。
自作PCの選択肢を増やしてくれる素晴らしいCPUとなる事は間違いないでしょう。
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