RTX3080,3080Tiスペックまとめ
GPU | RTX 3090 | RTX 3080Ti | RTX 3080 | RTX 3070Ti | RTX 3070 |
プロセス | 8nm | 8nm | 8nm | 8nm | 8nm |
ベースクロック | 1400MHz | 1365MHz | 1440MHz | 1575MHz | 1500MHz |
ブーストクロック | 1700MHz | 1665MHz | 1710MHz | 1770MHz | 1730MHz |
メモリ | GDDR6X | GDDR6X | GDDR6X | GDDR6X | GDDR6 |
VRAM | 24GB | 12GB | 10GB | 8GB | 8GB |
メモリバス幅 | 384bit | 384bit | 320bit | 256bit | 256bit |
PCIE | 4.0×16 | 4.0×16 | 4.0×16 | 4.0×16 | 4.0×16 |
CUDAコア | 10496 | 10240 | 8704 | 6144 | 5888 |
Tensorコア | 328 | 320 | 272 | 192 | 184 |
RTコア | 82 | 80 | 68 | 48 | 46 |
TMU数 | 328 | 320 | 272 | 192 | 184 |
ROP数 | 112 | 112 | 96 | 96 | 96 |
消費電力 | 350W | 350W | 320W | 220W | 220W |
推奨電源 | 750W | 750W | 750W | 650W | 650W |
補助電源 | 8pin+8pin | 8pin+8pin | 8pin+8pin | 8pin | 8pin |
RTX3080Tiのスペックと解説
2021年の6月にRTX 3080Tiが発売になりました。秋葉原などでは即完売でしたが、ネット注文ではそこそこ買う余裕がありました。値段は大体高品質のOC版で23~24万円前後。通常版で19~20万円前後といった所。
検証画像などは仕上がり次第追加しますが取り急ぎ、基本スペックやゲーム性能FPS、総合的な性能など最も重要な所だけをまとめています。
まずRTX 3080Tiを3090や3080と比較するとクロック数は控えめに設定してあります。VRAMが12GBでCUDAコアが10240と3090寄りに設計されている事が分かります。ここの部分がRTX 3080Tiを語るうえで最も重要で核心的なスペックの部分です。また、VRAMの量が少ないという声も上がっていますが、個人的には12GBで十分だと考えています。そのほかのテンサーコアやRTコアも3090と大差なく、消費電力や推奨電源なども同じです。
また、マイニング用途では機能に制限がかかっており、マイニングには向きません。
RTX 3080Tiの総合的な性能は3080よりも3090寄りで、無印の3090とOC版のRTX 3080Tiで比較検証した場合、3080Tiの方が上のスコアに来ることが多いです。同じOC版同士で比較してもRTX 3080Tiは3090に僅差で負けるほど高いスコアを出すことができます。
RTX3080のスペックと解説
9月に発売となったRTX 3080。市場に早期投入され、秋葉原でも行列ができるくらい人気。入荷後即完売となる商品も多く、話題となりました。
販売価格は10万円~12万円程度のモデルが多く、MSIのトリオやASUSのTUF, GIGABYTEのGaming, Eagle 辺りが最も人気が高かったです。初回入荷分は入荷数も少なかった点も含めて、RTX 3090と同じですね。
構造は8nmに変わっており、前回のハイエンドRTX 2080TiからCUDAコア数が倍以上増加しています。またベースクロック、ブーストクロック共に上がっています。サイズも一回り大きくなっており、支え棒は必須。メーカーによっては支え棒が無い物の多いので注意しましょう。
さらに、今回からPCIE4.0に対応しています。消費電力はRTX 3080で320Wほどになるので、電源には注意が必要。500W程度の電源だと、少し負荷がかかるだけで高負荷時には確実に落ちます。必ず750W以上の電源を使用しましょう。ゴールドクラス以上が好ましいです。
RTX3080Ti,3080と2080Ti,3090,3060Ti,3070Ti,2070SUPER,2060SUPERなどの比較
RTX 3080Tiの性能を2080Tiや1080Tiと比較した時の大まかな性能です。画像は公式のプレゼンの物ですが、実際にGPUを触ってみると3070では2080Tiとの差が実感できませんでしたが3080や3080Tiになると確かな性能差を感じることができます。特に実際のゲームでのFPSの高さで顕著に現れます。3DmarkやFFベンチでもフルHDでも差が現れますが4K付近になってくるとより差が大きくなります。
ただレンダリング性能に関しては実用的な部分ではそこまで2080Ti~3090まで現時点ではそこまで大きな差を感じる事ができなかったです。プレミアのハードウェアエンコーディングでは大体どれも同じくらいの書き出し時間であるためです。3DCGの方ではソフトにデフォルトで備わっているCPUレンダリングの方が圧倒的に安定するためGPUレンダリングは使用しません。CG制作におけるプレビュー画面のプリレンダリングにGPUのVRAM機能を多用しますが、GPUにおけるCGレンダリングの実質的な使用用途はこの程度なので、この辺りがクリエイティブにおけるGPUの実用性で見ると根幹的な部分と言えるでしょう。
全てのGPUを使って検証してみると体感的にはRTX 3080Tiは2080Tiの20~30%程度高性能に感じました。クリエイティブにおいても十分な性能ですが、性能差を実感できるのは圧倒的にFPS系のゲームなので参考にして下さい。
GPU(リファレンス) | プロセス | ベースクロック | ブーストクロック | メモリ | VRAM | PCIE | 消費電力 | 推奨電源 | 補助電源 | メモリバス幅 | CUDAコア | Tensorコア | RTコア | TMU数 | ROP数 |
RTX 3090 | 8nm | 1400MHz | 1700MHz | GDDR6X | 24GB | 4.0×16 | 350W | 750W | 8pin+8pin | 384bit | 10496 | 328 | 82 | 328 | 112 |
RTX 3080Ti | 8nm | 1365MHz | 1665MHz | GDDR6X | 12GB | 4.0×16 | 350W | 750W | 8pin+8pin | 384bit | 10240 | 320 | 80 | 320 | 112 |
RTX 3080 | 8nm | 1440MHz | 1710MHz | GDDR6X | 10GB | 4.0×16 | 320W | 750W | 8pin+8pin | 320bit | 8704 | 272 | 68 | 272 | 96 |
RTX 3070Ti | 8nm | 1575MHz | 1770MHz | GDDR6X | 8GB | 4.0×16 | 220W | 650W | 8pin | 256bit | 6144 | 192 | 48 | 192 | 96 |
RTX 3070 | 8nm | 1500MHz | 1730MHz | GDDR6 | 8GB | 4.0×16 | 220W | 650W | 8pin | 256bit | 5888 | 184 | 46 | 184 | 96 |
RTX 3060Ti | 8nm | 1410MHz | 1670MHz | GDDR6 | 8GB | 4.0×16 | 200W | 600W | 8pin | 256bit | 4864 | 152 | 38 | 152 | 80 |
RTX 3060 | 8nm | 1320MHz | 1780MHz | GDDR6 | 12GB | 4.0×16 | 170W | 550W | 8pin | 192bit | 3584 | 112 | 28 | 112 | 48 |
RTX 2080Ti | 12nm | 1350MHz | 1545MHz | GDDR6 | 11GB | 3.0×16 | 250W | 650W | 8pin+8pin | 352bit | 4352 | 544 | 68 | 272 | 88 |
RTX 2080S | 12nm | 1650MHz | 1815MHz | GDDR6 | 8GB | 3.0×16 | 250W | 650W | 8pin+6pin | 256bit | 3072 | 384 | 48 | 192 | 64 |
RTX 2080 | 12nm | 1515MHz | 1710MHz | GDDR6 | 8GB | 3.0×16 | 215W | 650W | 8pin+6pin | 256bit | 2944 | 368 | 46 | 184 | 64 |
RTX 2070S | 12nm | 1605MHz | 1770MHz | GDDR6 | 8GB | 3.0×16 | 215W | 650W | 8pin+6pin | 256bit | 2560 | 320 | 40 | 160 | 64 |
RTX 2070 | 12nm | 1410MHz | 1620MHz | GDDR6 | 8GB | 3.0×16 | 175W | 550W | 8pin | 256bit | 2304 | 288 | 36 | 144 | 64 |
RTX 2060S | 12nm | 1470MHz | 1650MHz | GDDR6 | 8GB | 3.0×16 | 175W | 550W | 8pin | 256bit | 2176 | 272 | 34 | 136 | 64 |
RTX 2060 | 12nm | 1365MHz | 1680MHz | GDDR6 | 6GB | 3.0×16 | 160W | 500W | 8pin | 192bit | 1920 | 240 | 30 | 120 | 48 |
RTX3080Tiの外観や特徴
RTX3080Tiの外観や特徴
基本的には3080の構造と大きく変わりません。リファレンスモデルの右側は空気が垂直の貫通していく冷却構造で、ここはオリファンモデルでも受け継がれておりバックプレートが開いている物が多いです。この辺りは2080シリーズには見られなかった新たな構造。
もう片側はケースのスロット側に抜けていく構造で横に流れていく形。オリファンモデルでは上下にファンはなく、下から上と横に空気が流れていくような形になります。
RTX3080の実機開封レビュー
こちらはGIGABYTEのモデルでなんと、4年保証がつきます。嬉しい特典です。これに惹かれて買ってしまいました。
こちらはRTX 3090と比較したときのサイズ。GIGABYTEのモデルと比較すると、3090のパッケージは大きいですね。
こちらは旧ハイエンドのRTX 2080Tiとの比較です。実際のゲームを使って、どれくらいの性能差があるか、のちほど検証していきます。
箱を開けると、GIGABYTEの文字。
中には、4年保証の登録書と、クイックガイド。
この長期保証が魅力で、買ってしまいました!通常のメーカー保証は2年なので、+2年分伸びるのは嬉しい。
なお、購入後30日以内に専用サイトへの登録が必要です。買ったあとに忘れずに登録したいですね。
保証書などの下には、RTX 3080が鎮座しています。袋をかぶっていても、堂々の存在感。
初めて触った感想は、ハイエンドグラボという事もあって全体的にずっしりとした重量。片手で持つには怖い印象です。
デザインは思っていたより格好良く、面ごとに質感がザラザラ、ツルツル、金属感など印象が違い、重厚感や高級感あり。デザインも洗練されてます。
ちなみに写真では見切れていますが中央のファンと、左右のファンは回る方向が違います。これは「オルタネートスピニング」といって、空気の圧力を高め効率的に冷却するそうです。
RTX3080のサイズと特徴
RTX 3080の実機を使って性能やスペック、サイズ感等を比較検証していきます。このレビューは企業提供などは一切受けず、国内のお店に売られているRTX 3080の実機を11万円ほどで購入して、プロのPC店員がステマ一切無しで細かく比較検証しています。またベンチマークやFPS性能などもそれぞれRTX 3080、RTX 3070の実機を使いながら、日本国内の電圧で最新環境を揃えて比較検証しています。
サイズ感は旧ハイエンドに当たる5700XTやRTX 2080Tiよりは一回り大きいです。なお、RTX 3080とRTX 3090のサイズは各社同じ。NVLinkの有無くらいしか違いが無いです。
※写真は左から1650, 1660S, 5700XT, 2080Ti, 3080
RTX 3080を他の商品と比較してもよく分かる通り、分厚いです。
縦幅が10センチ前後、横幅が32センチ前後、厚みがそれぞれ5.3, 5.4センチ前後とそれぞれRTX2000シリーズの時よりは全体的に大型化しています。
RTX 2080TiとRTX 3080がこの写真だけでは厚みの差が分かりづらいと思われるので、以下で紹介します。
なお、こちらも重要になると思いますが、写真を見ると分かる通り、確実に3スロットは専有します。
省スペースのケースではグラフィックボードの配置に難がありそうです。こちらも以下のケースの項目でお話します。
RTX 3080をRTX 2080Tiと比較するとわかるのですが、厚みはデータ上5mmほどしか変わりません。しかし、実際は全体的に1cmほど太くなっている印象です。
ちなみにこれだけのサイズがあると、立てても一切グラつきがありません。
※写真は上から1660super, 2080Ti, 3080
横幅も写真中央のRTX 2080Tiと比較すると、実際4cmほど長くなっていて、大きさを実感しますね。ケース選びは慎重に行ったほうが良さそうです。
こちらも少し下でご紹介しています。
背面の基盤は覆われており、安全性が高いタイプ。右側のスペースに外付けファンを取り付ける事ができます。
コンデンサがむき出しになっていないので、複数回取り外しをする可能性があるひとでも安心ですし、万一干渉した場合の故障対策にもなります。
この辺りも商品購入の決め手になりました。
後述しますが、重量もかなりあるので、グラフィックボードのたわみ対策にもなります。
側面は向き出しになっており、5.3センチほどの厚みがある。
具体的には、上でご紹介したように約3スロットを専有します。
補助電源は8pin+8pin
端子類はDisplayPortが3つとHDMIが2つ。DisplayPortは、1.4aに対応しているので、4K/8K出力可能。HDMIは2.1対応です。
3090をRTX 3080と比較するとメーカーにもよりますが、玄人志向のRTX 3090はGIGABYTEの同モデルよりも厚みがある事が分かります。縦横は短い。
データシート上はほとんど差が無いように見えますが、実際開封して見比べると、違いがあることがわかります。
特に、一番右のRTX 2080Tiと比較すると縦横厚みが全て一回り大きい事が分かりやすいですね。RTX 2080Tiだと支え棒無しでもギリギリいけるラインですが、RTX 3080や3090だと支え棒は必須となってきます。
RTX3080とPCケースの相性マザーボードやケースに配置したときのサイズ感
GIGABYTEのRTX 3080だとATXのDefine Compact(一世代前のモデル)では、サイズオーバーでした。フロントのファンと干渉します。
M-ATXケースのThermaltake H17ではフロント側に余裕があり、余裕があるように配置できています。しかし、この写真で見るとわかりやすいと思いますが、若干重みで右側へ傾いているのがわかると思います。H17で利用する場合は短い支え棒が必要です。
サイズはRTX 3090とほとんど変わらないとはいえ、グラフィックボードのメーカーによって、このようなパーツの相性差があるので注意です。
なお、RTX 3090をSLI運用した場合のイメージなど、以下で少し紹介しますのでご参考程度にごらんください。
特に、ATXでもMicroATXでも、ケースを選んだとしても支え棒の設置が必須になるので、その分のスペースも考慮したいところです。
動画で使用したのは、長尾製作所のサポートステー。
ケース側は磁石で固定できるようになっているので安定性がある他、サポート部分はネジ止めになるので、自由に高さを変えることができる点で汎用性が高く、優秀です。作りもしっかりしているので、大型のケースで役立つでしょう。
ケース側が、磁石で固定できる材質であることは事前に確認が必要です。特に内側なので気にするかどうかは人次第ですが、引きずると傷になるので、その点も注意ですね。
なお、玄人志向のRTX 3080では、光るサポートステーが付属しますが、ケースの出っ張りや、耐久性を考えるとちょっと使いづらいです。
余談も余談ですが、長尾製作所といえばM.2のヒートシンクで有名になった印象があります。
RTX3080,3090とPCケースの相性マザーボードやケースに配置した時のサイズ感
ATXサイズのケースに玄人志向のRTX 3090を設置してみた所、ギリギリ納まりました。ケースはDefine Compact(一世代前のモデル)で、サイズがコンパクトなATXケースではフロント側のケースファンに当たってしまうケースが多いです。40センチの長さでギリギリ。最新のDefine 7 CompactだとどちらのサイズのGPUもうまく納まりました。ThermaltakeのH17辺りでも大丈夫だったので、ATXサイズのケースでもスペースに余裕があるモデルだと設置可能です。
RTX 3080はSLI非対応のため、写真のように設置することはあまり無いかも知れません。
より多くの複数画面対応にするため、別なグラフィックボードを設置する場合は、RTX30シリーズを並べてつけるのは、補助電源の取り回しや、エアフロー効率、ケース前面ファンとの干渉や、先に挙げた支え棒のスペースを考えると難しそうです。
RTX3080の重量
RTX3080とRTX2080Tiの重量と比較
RTX 3080をRTX 2080Tiと比較すると340g重量が増しています。
RTX 3090もRTX 3080と同じくらいの重さなので、今までのGPUの中でも重い部類に入ります。
340gと聞くとイメージが湧きませんが、350ml缶の重さ、といえば結構な差があるとわかるのではないでしょうか?
(参考)RTX3090には固定器具や支え棒は必要なのか?
RTX 3090付属のGPU固定パーツとDefine Compactでは、ケースの出っ張りに阻まれて固定することができませんでした。またプラスチック製なので光はしますが、強度は弱いです。締めすぎると金属のようにはいかずに割れる可能性が高いです。
GIGABYTEのRTX 3080には付属していませんが、同じような形の商品を選ぶのは悪手です。
このような支え棒が必要となりますが、スペースの関係で使用できる支え棒は限られてきます。大きすぎる物は使えない事もあるので注意しましょう。
もしくは、大きめのケース(例えばCoolerMasterのCM694辺り)であれば、GPU用スタビライザーがケースに付属していますので、ケースを買い換えるのも方法です。
最も、ケースサイズがかなり大きいので設置場所は床置きになってしまいますが…。
RTX3080の性能と2080Tiとの比較,マザーボードを使って検証
ここからはマザーボードに接続して検証していきます。
検証機の主要なパーツは以下のとおりです。
- CPU…Intel Core-i9 10900K (3.7GHz, 最大5.3GHz)
- CPUファン…SCYTHE 虎徹 MarkⅡ
- メモリ…G.Skill 8GB*2枚 (DDR4-2933) 合計16GBクロック数はメーカー保証の最大値
- マザーボード…ASRock Z490 Steel Legend
RTX 3080未装着の状態がこちら。
ちなみに、Z490はPCI Express4.0対応のための強化スチールスロットが装備されていますので、PCIスロットの剛性も保たれていますが、やはり支え棒があるにこしたことはありません。
メモリも現状、DDR4-2933(PC4-23400)がインテル正式サポート上限のため、現時点では3200を選択するよりこちらを選択するほうが無難です。
CPUファンは虎徹を利用していますが、こちらのCPUの発熱を考えると虎徹が利用する最低ラインと考えています。リテールファンでは少々物足りない印象。
RTX 3080を装着し、セットして電源をonにするとこの状態です。
マザーボードに対してRTX 3080のサイズ感が大きいことがわかります。かなりはみ出している状態です。
GIGABYTEのRTX 3080はサイドの一部、ロゴが7色に光ります。
光り方は「RGB FUSION2.0」というソフトウェアを利用して変更できます。これはRGB FUSIONのロゴが搭載されている商品すべてがそうですね。
実際にマザーボードに設置してみると、RTX 3080はRTX 2080Tiに対してマザーボードからはみ出している部分が大きい事が分かります。
さらにCPUクーラー虎徹のヒートシンク部分を見ると、一部が電源ケーブルで隠れているものの、RTX 2080Tiと比較してはみ出ている部分が少なくなっています。
縦横どちらもRTX 2080Tiと比較して大きくなっていることがわかりますね。
BIOS画面です。先に説明したように、CPUは10900K、メモリはCPUの保証帯域の最大値である2933MHzに設定。マザーボードはZ490 Steel Legendです。
実際、組み立てたあとはOSインストールや、GPUドライバのインストール作業などがありますが、ここでは割愛します。
GPUZの画面です。画像が小さくてわかりづらいかも知れませんが、リファレンスモデルのクロック数と比較して、高く設定されていることがわかります。
RTX 3090と比べると、ベースクロック、ブーストクロックはRTX 3080が少しに大きめに設定されています。またメモリはGDDR6Xとなっており、アップグレードされています。
RTX 3080は構造が2080Tiの12nm => 8nmになっているところが印象的です。
シェーダー数はRTX 2080Tiの2倍になっているので、この2点がどうベンチマークに反映されるのでしょうか?
RTX3080,RTX3080TiのゲームFPS性能16タイトルで検証,3090,3070,2080Tiと比較
平均FPSフルHD,2K,4K
- 計測環境は上記と同様、マザーボードASRock SL Z490、CPUはCorei9 10900K、メモリGSKILL OCモデル 2933MHz固定
- フォートナイト下降~室内~屋外~戦闘シーン、レインボーシックス通常ベンチ~屋内~戦闘、APEX訓練場~屋外~戦闘、ウォッチドックスレギオン通常ベンチ、PUBGCall訓練場~降下~屋内~戦闘、Call of duty、モンスターハンターなど以上の手順を踏まえて平均的なFPSを16タイトルで計測
- フルHDと2K解像度ではプロゲーマーが最も使用する中設定で検証しています。ONとOFFなど二択しか選択肢がないものは低設定など負荷がかからない方を選択しています。
- 4K解像度ではデフォルトの最高設定に合わせています。デフォルト設定が無いタイトルは負荷が最もかかる状態にしています。
- 実際に実機を使って日本国内の電圧で検証しています。出所の分からない創作ベンチマークやコピペではありません。動画で一部実検証を公開中
最近の人気16タイトルで検証した平均的なFPSの値です。特にフォートナイト、APEX、レインボーシックス、PUBG辺りの数値を優先的に反映しています。品質は低に設定。
RTX3080TiのFPSゲーム性能 3080,3070との比較
RTX 3080TiのOC版を無印の3090と比較した場合ですが3080TiOC版の方が高いFPSを出すことができます。値段が安いRTX 3080TiはOC版ではないので、特にゲーム用途の場合は選ばない方が無難。+数万円出してOC版を購入しましょう。
RTX 3080Tiも既に先行発売されている3080や3090と同様でDLSSをオンにした方が4K前後の解像度では高いfpsが出る傾向にあります。フォートナイトなどDLSSに対応しているゲームではその恩恵を受けることができます。ただ、フルHDの場合は下位のGPUと比較してもそこまで変わらないシーンも多いので、高い解像度でプレイする場合に違いを最も感じる事ができるでしょう。
フルHD解像度になってくると、プロゲーマーが最も使用するフルHDの低品質設定で300FPS以上になる場面が非常に多く、レインボーシックスやフォートナイトなど現代で最も人気で開発が進んでいるタイトルではこの傾向が強いです。複数のプレイヤーが画面内に存在したり、水など流動体でGPUに負荷がかかる場面でも安定して300FPS前後の高い数値を維持することができるでしょう。APEXではMAXが300FPSなのですが、ほぼ天井のFPSに張り付くようなイメージです。
PUBGやレギオン辺りになってくると重量級なので、前述の人気タイトルのFPSの出方よりは落ちます。感覚的には50~100FPSほど落ちるシーンが多いです。ただフルHDの場合は設定でごまかせますし、4Kなどでプレイしなければ高いFPS環境でプレイする事ができるでしょう。
配信等で使用する中品質に上げた場合でもフルHD解像度では多少低品質より性能が落ちるものの、そこまで変わらない環境を維持することができました。キャプチャボード越しで使用した場合、検証環境はAVermedia 4KキャプチャボードとRECentralの環境なのですが、快適に動作していました。
いずれもこれはOC版での話なので、特にオススメのRTX 3080Tiの機種は下の方にまとめているので参考にして下さい。秋葉では基本的にMSI,ASUS,Gigabyteの順から売れていきますが、前述している通りOC版の方が性能が高いからという理由ですね。
RTX3080のFPSゲーム性能 2080Tiとの比較
RTX 3080はRTX 3090と比較して、OC版の影響もあってかFPSの出方はフルHD解像度ではそこまで変わらなかった印象があります。
しかし、4Kまで解像度を上げると3090との差が大きくなりました。
フルHD解像度はプロが最も使用する中~低の品質でプレイしていますが、RTX 3090やRTX 3080では300FPS以上出せるシーンが多く、性能面の高さを実感する事ができます。RTX 2080TiとRTX 3080を比較するとフルHD解像度でもFPSの差ははっきりと違いが分かるので性能差を実感する事ができます。
RTX 3080はシェーダー数が8,704と、RTX 2080Tiの2倍以上(2080Tiはシェーダー数が4,352)になっていて性能が上がっているのは当然なのですが、テンサーコアやRTコアの数も増えているので、レイトレーシング性能やDLSS性能も上がっています。中でも特に実用的と感じたのがDLSS性能の方です。RTX 2080Tiと比較した場合には解像度を上げれば上げるほど、FPSの出方でその性能の高さを実感する事ができます。レイトレーシングは重くなることが多いので実用段階にくるまではもうしばらくかかりそうです。
- シェーダー数
グラフィックボードの頭脳部分。コア数のこと。
考え方はCPUコア数と同じです。 - レイトレーシング
光線を追跡し、リアルタイムに計算することで、光の反射や屈折、陰影などを表現する機能。この機能を有効にすることで、よりリアリティの増した映像表現ができる。要は、ゲーム空間などで現実のように水やガラスの映り込みや、影などがよりリアルになる機能。その分、GPUの負荷がかかるため、フレームレートが一般的に低下します。RTコアを使用。 - DLSS(Deep Learning Super Sampling)
AIを使ったディープラーニングによって、レンダリング(映像表現)にかかる時間を減らし、低負荷で見た目をきれいにする機能。Tensorコアを使用。
ちなみに、3070はRTX 2080Ti相当の性能と言われていますが、VRAMが大容量でフルHDの解像度ではRTX 2080Tiの方が高いFPSが出ました。4Kまで解像度を上げると、DLSSの性能が向上している事もあって3070の方が高い数値が出ました。
以下の実際のゲームでのスコアを確認するとわかるのですが、レイトレーシングを利用した場合は、ただ重くなってしまうなど感じる場合がほとんどです。しかしDLSSでは使用しない場合と比較して実感できるほどの差があります。
今後どんどん実用的になる可能性があり、今後のアップデート次第ではゲームタイトルによってDLSS機能を有効にすることが必須になるといえます。
シェーダー数自体が上がっているので、ゲーム環境がこれからRTX3000シリーズに最適化されていくとより高いFPSが出るようになるでしょう。また最近発売された3060Tiはコスパで考えるととりわけ優秀で2080SとRTX 2080Tiの中間くらいの性能があります。コスパを考えるのであればこちらがおすすめ。とはいえ、RTX 3080の性能も高く入手しやすさと、自分の許容範囲で選択するのが良いでしょう。
RTX3080Ti 3080の総合的な性能
RTX3090 OC版の性能を100%とした時のRTX 3080Tiの性能です。ライバルのAMD6900XTよりも性能的には上で、FPSの出方では言うまでもないですがベンチマークでも上にくる事が多いです。またライバルのAMD GPUはADOBEプレミアのハードウェアエンコーディングに対応していないので、クリエイティブ用途でも現時点ではオススメしていません
RTX 3080Tiの性能は3080に近いというよりは3090寄りでCUDAコアを見ればすぐに分かるのですが、かなり3090の方に寄せた設計になっています。そのため日本での販売価格はOC版で23万円前後と3090が発売された時よりも値段が高くなってくるのですが、昨今の情勢を踏まえると仕方がないでしょう。
RTX 3070Ti OC版の性能も出していますが、こちらは海外メーカー寄りサイトのリーク情報を参考にしています。3070では2080Tiに少し及ばないくらいの性能なのですが、3070Tiだと2080Tiよりは確実に上の性能になってくるでしょう。ちょうど3070と3080の間くらいに位置する性能と考えておきましょう。
RTX3080でフォートナイトをプレイした時のFPS性能
フォートナイト FPS、フルHD解像度、デフォルト品質中、DLSS パフォーマンス設定
フォートナイトでもFPSの出方です。通常時に大きな差はありませんが、高負荷がかかったタイミングでRTX 3080は、RTX 2080Tiより20-30FPSほど、明らかに高い数値になっています。
フォートナイトはDLSSとレイトレーシングが2020年9月から利用できるようになりましたが、レイトレーシングを利用すると重くなるだけで、FPSがでにくくなるだけ。DLSSはフルHDでも実感できる程度にはFPSが向上しました。今後のさらなるアップデートで実用的になるように期待しています。
フォートナイト FPS、4K解像度、デフォルト品質最高、DLSS パフォーマンス設定
4K解像度になってくるとDLSSの影響が大きくなってきます。風景が広がり、負荷がかかるシーンでは、RTX 3080とRTX 2080Tiとの性能差が広がります。おおよそ、30-50FPSほどRTX 3080のほうが高くなります。負荷がかからないシーンでも差が実感でき、常時20-30FPSほどの違いがありました。
4KではDLSSを利用した場合としない場合では、40-60FPSほどの差がRTX 3080で生まれるため、解像度が上がると実用的と言えますね。
RTX 3090とRTX 3080の性能差はそこまで感じなかったです。
RTX3080でAPEX Legendsをプレイした時のFPS性能
APEX FPS、フルHD解像度、品質中に近い設定
APEXの中設定でもフォートナイトと同じでRTX 2080Tiに対して最大で40-50FPSほど高い数値になりました。フルHDでは性能差が出にくいのは他と変わりませんね。RTX 3080はほぼMAXのフレームレートに張り付いているので、RTX 2080Tiとの性能差があることは間違いありません。
APEX FPS、4K解像度、品質最高に近い設定
APEXの4K最高解像度は重く、FPSは出にくいですがそれでもRTX 3080は、130FPS前後の数値は出ました。最低でも100FPSを割ることはありません。RTX 2080Tiと比較しても、20-30FPSほど、高いフレームレートであるといえます。こちらでもDLSSが効いていた印象。
RTX3080のレインボーシックスのFPS性能
レインボーシックス FPS、フルHD解像度、デフォルト品質中設定
レインボーシックスは最近、軽量化されており、昔ほどは重たくなくなりました。450FPSほどの数値が出ていますが、RTX 2080Tiもほぼ同じくらいの数値なので、この解像度ではそこまで差が出ません。標準的な設定では、RTX 2080Tiでも十分な性能は持ち合わせていると言えますね。
レインボーシックス FPS、4K解像度、デフォルト品質最高設定
4Kの解像度になるとFPSの差が大きくなります。RTX 3080とRTX 2080Tiと最大で50FPSほど違うので性能差があるといえますね。
レインボーシックスでは4Kにすることで大きな性能差を実感することができるでしょう。
RTX3080のFF14, FF15ベンチマーク,スコア
- 計測環境はマザーボードASRock SL Z490
- CPUはCorei9 10900K
- メモリGSKILL OCモデル2933MHz。保証帯域の最大値に設定
- 解像度はフルHDと4K、画質は最高設定
- 実際に実機を使って日本国内の電圧で検証しています。出所の分からない創作ベンチマークやコピペではありません。動画で一部実検証を公開中
型番 | スコア |
RTX 3090 |
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RTX 3080OC版 |
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RTX 3070OC版 |
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RTX 2080TiOC版 |
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RTX 2080S |
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RTX 2080 |
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RTX 2070S |
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RTX 2060S |
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RTX 2060 |
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RX 5600XT |
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GTX 1660Ti |
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GTX 1660S |
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GTX 1660OC版 |
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RX 5500XT |
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RX 570 |
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GTX 1650(DR6) |
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RX 560 |
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FF14ベンチでの検証結果です。こちらは4KとフルHD共に最高設定にして検証しています。
まず、フルHDから。スコアはRTX 3080が27,547とかなり高い数値を出していますが、RTX 2080Tiも27,359とさほど大きな差はありません。3090のスコアともほぼ変わりませんね。
4Kの標準品質まで解像度まで上げて検証してみます。RTX 3080はスコアは21,745。対してRTX 2080Tiは19,233とその差は2,500。その差は大きくなりましたが、軽いベンチマークではあまり差のつく印象はありません。4Kまで上げることでやっとその性能の高さを実感することができます。
対してFF15ベンチでの検証結果です。こちらは標準品質、フルHD設定で検証しています。結果は、RTX 3080が17,853、2080Tiが16,822と約1,000ほどのスコア差があります。フルHDとはいえ、FF14と比べると少々差が出ている印象です。
RTX3080でFF14ベンチを回したときの消費電力
試しに450w電源でベンチマークを回したところ、実行時に落ちました。550wを超えると少々厳しい印象です。小さいケースでは、小さな容量の小さな電源(Flex-ATXやTFX電源のような商品)しかいれることができない場合があります。SFX電源を最低でも確保したいところです。
電源容量は、商品にもよりますが最低でも600w, 750w以上を選ぶのが無難です。
消費電力は公称値でRTX 3080とRTX 2080Tiでは、70wほど差が出ているのですが、今回の環境下では40-70wほどRTX 3080のほうが消費電力が高いという検証結果が出ました。こちらは以下の電源の項目で改めて詳しく説明します。
RTX3080のクリエイティブ, レンダリング性能
Geekbench 5の検証結果
Geekbench5の検証結果は、主にOpenGLに関する検証です。
先程のベンチ結果とは変わって、RTX 3080のほうがスコアが45,000ほどスコアが高いことがわかります。細かい項目でも差をつけてRTX 3080のほうが性能が良いという結果です。
RTX3080の3DMARKベンチマーク:TimeSpy

- 計測環境はマザーボードASRock SL Z490、CPUはCorei9 10900K、メモリGSKILL OCモデル 2933MHz固定通常4K
- 3Dマークとは3Dのゲーム環境性能を計測するベンチマークで最も使われている。DLSSの計測やレイトレのポートロイヤルなど汎用性も高い。
- TimeSpy通常版が2K、エクストリームが4Kの解像度です。設定は全てデフォルトに合わせています。値は四捨五入で表記。
- 実際に実機を使って日本国内の電圧で検証しています。出所の分からない創作ベンチマークやコピペではありません。動画で一部実検証を公開中
型番 | スコア |
RTX 3090 |
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RTX 3080OC版 |
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RTX 3070OC版 |
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RTX 2080TiOC版 |
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RTX 2080S |
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RTX 2080 |
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RTX 2070S |
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RTX 2060S |
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RTX 2060 |
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GTX 1660Ti |
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GTX 1660S |
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GTX 1660OC版 |
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RX 5500XT |
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RX 570 |
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GTX 1650(DR6) |
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RX 560 |
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3Dでのゲーム性能を検証する3DMARKでの検証結果です。Time Spyは重めのベンチマークです。概ね今までの検証結果とそこまで変わりません。
RTX 3080はRTX 2080Tiと比較してもFPSでは20-30, スコアは約3,000の差がついています。確かな性能差があると言えますね。
4K解像度になってくると数値3000番台の新型GPUが強く、フルHD解像度の時と比較してもRTX 2080Tiより高い数値が出ています。今回の3000番台の特徴としては4Kでもそこそこ満足にゲームがプレイできるという事でしたがDLSSも含めて高性能化していると言えます。
なお、RTX 3090はフルHD解像度で17000を超える数値で今までのGPUでここまで高いスコアを出せるモデルは無かったので3000番台ハイエンドの性能の高さが分かります。
RTX3080のレイトレーシング(レイトレ)ベンチマーク性能
- 計測環境はマザーボードASRock SL Z490、CPUはCorei9 10900K、メモリGSKILL OCモデル 2933MHzに固定。
- ポートロイヤルはレイトレーシングの計測する専用に開発されたベンチマークソフトです。
- 解像度はデフォルトの2K。値は四捨五入で表記。
- 実際に実機を使って日本国内の電圧で検証しています。出所の分からない創作ベンチマークやコピペではありません。動画で一部実検証を公開中
型番 | スコア |
RTX 3090 |
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RTX 3080OC版 |
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RTX 3070OC版 |
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RTX 2080TiOC版 |
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RTX 2080S |
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RTX 2080 |
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RTX 2070S |
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RTX 2060S |
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RTX 2070OC版 |
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RTX 2060 |
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RTX 3080のスコアは11,500。対して2080Tiは8,909と2,600ほど高い数値が出ています。レイトレーシングの機能が、RTX 2080Tiより進化していると言えるでしょう。「ゲーム性能」の項目でお話したとおりですね。
なお、RTX 3090のポートロイヤルのスコアは12,000を超えており、3080を大きく引き離しています。RTコア自体の個数が増えているので、根本的な性能が改善されています。レイトレ自体はまだそこまで実用的ではないのでおまけ程度に考えておくと良いでしょう。
RTX3080のDLSSベンチマーク性能
- 計測環境はマザーボードASRock SL Z490、CPUはCorei9 10900K、メモリGSKILL OCモデル 2933MHzに固定。
- 3DMARKに入っているDLSS feature testはDLSSの性能計測専用に開発されたベンチマークソフトです。
- 解像度はデフォルトの2K。値は四捨五入で表記。
- 実際に実機を使って日本国内の電圧で検証しています。出所の分からない創作ベンチマークやコピペではありません。動画で一部実検証を公開中
3DMARK DLSSテストベンチマーク DLSS 2.0 2K解像度
3DMARKでのDLSSの検証結果です。RTX 3080はRTX 2080Tiに対して大きく差を付けており、実際のゲームでもその性能差を実感することができます。30FPSほど数値が上がっているので、実質的な性能の壁はこのラインにあると言えます。テンサーコア、RTコアの個数自体が増えているので、このように性能が上がっています。
レイトレーシングと比較して、DLSSは実用性が高く役立つことがあるので、ここまでFPS差があるのであれば、有効な機能と言えるでしょう。
なおRTX 3090とRTX 3080を比較するとそこまで大きな差はないと言えるので、その部分を価格感と比較して、許容できるかどうかだと考えられます。
3DMARK DLSSテストベンチマーク DLSS 2.0 4K解像度
先程の検証結果の4Kバージョンです。FPSの数値は出にくくなっていますが、RTX 3080は若干落ちますが、3090とほぼ同じような数値。RTX 2080Tiになると一気にそこから20FPSほど下がります。4KのDLSS性能はこの辺りに差があると言えます。
DLSSのON, OFFでこれだけの性能差があるので、使わない理由はないと思われます。
RTX3080のVRベンチマーク性能
RTX3080、低負荷VR Mark Orange Roomでのスコア
比較的負荷が軽いオレンジルームでの検証結果です。負荷が軽すぎるのでベンチマークにはほとんど差が無く横ばいです。
VRでもRTX 2080Tiで十分な性能は持ち合わせているとも言えます。
RTX3080の高負荷VR Mark Blue Roomでのスコア
こちらは負荷が大きくなるブルールームでの検証結果です。ここまで負荷を上げると数値の差がはっきりと出るようになります。RTX 3080が5600程。RTX 2080Tiはそこから一気に下がって4700なので、VRでの性能差がはっきりと出ています。フレームレート平均も20FPSほど差があります。高負荷のVR環境では大きく差が出ますね。
RTX3080の消費電力、推奨電源
- CPUはIntel Corei9 10900Kを使用。マザーボードはASRock Z490 SL。
- メモリGSKILL OCモデルIntel2933MHz固定。保証帯域の最大値に設定
- GPUに100%負荷がかかった状態の消費電力、3DMARKの冒頭部分の平均消費電力で計測。
- Windows 待機画面の消費電力、30秒の平均消費電力で計測。
- 実際に実機を使って日本国内の電圧で検証しています。出所の分からない創作ベンチマークやコピペではありません。動画で一部実検証を公開中
GPUの消費電力で、3DMARK冒頭部分のGPUに100%負荷がかかった状態で計測しています。3080の消費電力は大きく、負荷時にはほぼ500Wの電力消費。RTX 2080Tiや3070はそこまで大きな消費電力にはならず、大体400W前後と言った所。
450Wブロンズの電源で試してみると、RTX 3090とRTX 3080では落ちました。対して3070やRTX 2080Tiではギリギリ落ちなかったので、3000番台のハイエンドは性能も上がっていますが、その分ある程度の消費電力は必要となってきます。750Wゴールドの電源で検証してみると、全てのGPUで落ちる事はありませんでした。
RTX 3090やRTX 3080は750Wクラスの電源が推奨されているので、電源は大きな容量の物を入れて置くのが無難です。3070やRTX 2080Tiは500Wくらいの電源でもいけなくはないですが、こちらもある程度容量がある750Wクラスの電源を推奨します。
実際、電源の変換効率を考えると、大容量のほうが電源の性能をいっぱいいっぱいに使いませんので、結果的に長持ちします。
電源ユニットの故障は、他のパーツを巻き込んでの故障にも繋がりやすく、可能であれば良い商品を揃えたいです。
写真一番下は、Windows待機状態の消費電力状態です。さほど差はありませんが、RTX 3080のほうが、5wほど高い結果が出ています。
RTX3080の騒音
騒音はGPUの負荷率が100%の時に計っていますが、大体60デシベル前後くらいの大きさです。
近い大きさの例で言うとエアコンの出口付近の音量と大体同じくらいです。3連ファンの音量は2連ファンとはそこまで変わらず、メーカー間でもあまり変わらないです。
静音性の高いケースに収めると気にならないでしょう。Fractal DesignのDefineR7シリーズや、AntecのP7辺りが対象になりそうです。
静音ケースは構造上、発行するパーツを選んで光らせても確認しづらいので、そこが勿体ない部分です。激しいゲームやハードウェアコーディングなど行わない限り負荷が100%になることはあまりないかも知れませんが、ヘッドホンなどでシャットアウトするには大きい音ですので、静音ケース以外を選ぶときには全体を勘案し、考えたほうが良いかも知れませんね。
RTX3080の価格
RTX3080の店頭販売価格
こちらは発売当日の平均価格です。並んで買えたお店もあったようです。値段は11万円前後のモデルが多く、RTX20シリーズの発売時に比べれば遥かに良心的な価格設定です。しかし、海外と比較すると2-3万円ほど高くなっています。
750$程度(約7.8万円)で海外で発売されているMSI-TRIOなどは国内価格は11万円程度と、価格差があるように感じます。
支払いページに進むと、PayPalやクレジットカードで簡単に決済できる様子で、配送料が約40ドルと、商品によりますが2-3万円は安く買えそうです。EVGA製のグラフィックボードは、国内でも保証が効くのであえて海外から買うという選択肢もあります。
安く買う方法が、少し待つということ。
2080superが699ドルとRTX 3080の初動価格と一緒のため、参考に価格の推移表を記載します。
2080superはRTX 3080の一個前のモデルです。このグラフを見る限りでは、だいたい3ヶ月後辺りから価格が落ちてくるようです。とはいえ、年末商戦やAMDのRX6800XTなどの影響を受け、値動きは激しくなりそうです。
事実、執筆時点(2021/01/26)では値下がりするどころか、商品によってはかえって値上がりしています。
RTX3080など既存GPUと比較した時の価格とコスパ
RTX 3080とRTX 3090を比較した場合はOC版かどうかにもよりますが、専ら、ハイエンドの最高峰の環境で構成したい人向けと言えます。ゲームだけのコスパに限って言うと3080OCの方が断然コスパは高いでしょう。しかしながらゲームのプロなど最高峰の環境でできるだけ勝率を上げたい、動画編集でシェーダー数やVRAMが大きい方が良いなどトッププロの環境で構成する場合RTX3090のOC版が現時点での最高のGPUです。
価格は、実際のところ一番安くなるのは新商品発売前。それ以降は、メーカー設定基準価格よりも安くなることはほとんどありません。
上でもちょっと触れました、Radeon RX6800XTはレイトレーシングには対応するものの、RTX3080で非常に好評のDLSSには非対応なんですよね。
入手性も考慮すると、ゲーム目的で購入するには、結局の所RTX 3080が現時点の最適解と考えてます。
ちなみに、一世代前のモデル、RTX 2080Tiの長期保証モデルはオークションサイトやフリマサイトに出品されている例があるんですよね。中古品であることを気にしないのであれば、そのようなサイトを使ってみることも一つ方法です。とはいえ、選択肢に3070もあるので、よく考えて自分にあった商品を選びたいですね。
RTX3080おすすめ機種と価格
RTX 3080は同じ機種の中でもメーカー間で差が分かれます。基本的にはOC版を購入しましょう。OC版と通常版ではパフォーマンスに大きな差がでます。特に風景が広がったり、プレイヤーが複数同画面内に存在する負荷がかかるような場面では10~20FPS程変わる事も多いです。更に突っ込んだ話をするとRTX 3090の通常版とRTX 3080OC版ではシーンによってはRTX 3080OC版の方が高いFPSになる事も多々あります。
また前述の通りどのメーカのRTX 3080もサイズが大きくなっているのでケースのサイズやメモリ、CPUクーラーに干渉しないかなど、十分に注意が必要です。動画を参考にして下さい。
メーカーはASUS,MSI,Gigaの物が人気で品薄状態です。その中でも特にオススメの物をピックアップしています。GPUは中国の春節やマイニングなどの需要で品薄になったり、新機種が発売されるなど時期によっては大きく値下がりします。タイミングを見計らって市場に潤沢に流通している時期に購入しましょう。
RTX3080Tiおすすめ機種と価格
MSI 3080Ti SUPRIOM 12GB
定価:26万円
新たに登場したMSIのハイエンドモデルで定価26万円。入荷数自体が少なかったですがOC版なので性能が高く、秋葉などでも即完売の人気モデルでおすすめ。
ASUS 3080Ti TUF 12GB
定価:23万円
OC版でコスパ最高峰モデル。静穏性に長けており控えめに光るので、GPUをあまり光らせたくない方におすすめ。
ASUS 3080Ti ROG 12GB
定価:25万円
前述のTUFの上位版モデル。中のパーツがTUFより上位の物が使用されています。こちらも人気ですぐに売り切れるモデル。
Gigabyte 3080Ti Gaming OC 12GB
定価:22.5万円
動画で検証しているモデルの3080Ti版。堅牢な作りでOC版、値段も安く人気が高いです。オススメ!
ZOTAC 3080Ti AMP 12GB
定価:24万円
Zotacの上位シリーズのAMPモデルです。OC版です。
RTX3080TiとB550,X570マザーボードの相性・自作PCまとめ
今回マイニング性能を規制された状態で発売された3080Tiですが、昨今の社会情勢の影響からか価格が3090の初期よりも高い値段になっていました。性能自体は申し分なく、3080より上の性能と言うよりは3090の性能を若干下げた性能と言った方が適切な表現でしょう。
自作環境で使用する場合は専らハイエンド環境での構成になりますが、特に5950Xや5900Xとの相性が良いです。NVIDIAプレゼンの参考資料のCPUも今回からIntelのCPUではなくAMDの5950Xが使用されていますね。
マザーボードもできるだけハイクラスの物を使用した方が無難です。ASUSではF-Gaming以上、MSIではUnify以上、この辺りがオススメで一つの目安と言えるでしょう。
RTX3080とB550,X570マザーボードの相性・自作PCまとめ
自作PCでコスパに限って言うと、RTX 3090よりもRTX 3080の方が良いですが、ハイエンド環境を求めるのであればRTX3090一択。
そこまでの環境を求めないのであれば、3080で良いでしょう。SLIなど、拡張機能を求めるのであれば3090が良いです。
OC版と通常版があるのでOCと書かれた物の方が性能が高いので、そちらを購入しましょう。
3080は、3090同様にプロのゲーマーやクリエイター向けで、前述の通りFPS系のゲームでは高いフレームレートを維持することができます。フルHD解像度の中位程度のそこそこの品質でゲームをプレイした場合は300FPS以上の数値を安定して出す事が可能。クリエイティブ用途であればPremiere Proのハードウェアエンコーディング、及び大きな解像度でのプレビュー画面などVRAMの使用量が多いような所でも活躍してくれます。ただし、クリエイティブ用途であると、USBの増設用パーツや、サウンドカードなどを接続していたり、PCIE接続のSSDを利用している場合などもあることでしょう。正直、3ポートを潰すサイズ感ですので、それら拡張ボードたちは、場合によって外す必要性も出てくると思います。ライザーケーブルで接続する方法もありますが、こちらも相性がありますので、調べて購入する必要あり。
とはいえ、これだけの性能があると、動画編集でも役立ちますので、お買い得感のある商品ですね。ちなみに、仮想通貨のマイニングにも使えます。
ただし、国内の金額は海外と比較すると少々高めであること、また仮想通貨の値上がりでマイニング需要が再度上昇すると、入手性に難が出る可能性もあるでしょう。
とりわけ人気が高いのがASUS、MSI、GIGABYTEのモデルで冷却構造もしっかりしています。この辺りで自作PCを組むのがオススメ!