デスクトップ向け GeForce RTX 3050 が発売決定
NVIDIAはCES 2022向けのオンラインイベントでGeForce RTX 3050を発表しました。ゲーミングノートPC用にすでにRTX 3050とRTX 3050 Tiは発売されていましたが、デスクトップ版のRTX 3050が満を持して登場となりました。Ampereアーキテクチャ採用の初めての50クラスのグラフィックカードです。すでに発売日も決定しており1月27日に各メーカーから販売が開始されます。
RTX 3050 のスペック情報
RTX 3050のスペックを表にまとめました。
GPU | RTX 3050 | RTX 3060 |
ベースクロック | 1550MHz | 1320MHz |
ブーストクロック | 1780MHz | 1780MHz |
メモリ | GDDR6 | GDDR6 |
VRAM | 8GB | 12GB |
メモリバス幅 | 128bit | 192bit |
CUDAコア | 2560 | 3584 |
Resizable BAR |
対応 | 対応 |
消費電力 | 130W | 170W |
推奨電源 | 550W | 550W |
補助電源 | 8pin ×1 | 8pin ×1 |
GeForce RTX 3050はRTX 3060と同じ8nmの「GA106」シリコンをベースにしていますが、そのストリーミング・マルチプロセッサ(SM)の3分の1が無効化されています。「GA106」は物理的に3,840個のCUDAコアを搭載していますが、RTX 3050ではそのうちの2,560個だけが有効になっています。RTX 3060も最大ではなく、3,584個だけが有効になっています。RTX 3050とRTX 3060のもう一つの重要な違いはメモリに関してです。RTX 3050は128ビット幅のメモリバスに8GBのGDDR6メモリを搭載していますが、RTX 3060は192ビット幅の12GBを搭載しています。
RTX 3050 のゲーミング性能
RTX 3050のゲーミング性能をオンラインイベントで紹介された画像と共に見ていきます。
2021年のSteamハードウェア調査によると使用されているトップ5のGPUのうちGeForce GTX 1050、GTX 1050 Ti、GTX 1650のように3つがGTX 50クラスになっています。上の画像にあるように2016年の発売当時、GTX 1050は当時のトップゲームを60フレーム/秒以上で動かせました。
しかし、ゲームの要求性能は上がり続け、現代のゲームにはもっと多くのGPU馬力が必要です。GTX 1050はすでに古いGPUとなり60FPSで動かすことができなくなっています。
新しいGTX 50クラス、GTX 1050 Tiや最新のGTX 1650でも、最新のゲームを60fpsで動かすことはできません。
では今回の新しいRTX 3050の性能はどうでしょうか。
上の図の緑のマークがRTX 3050のFPSを表しています。左からマーベル ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー、Doom Eternal、F1 2021、Controlなど比較的新しいゲームでも60FPS以上をキープすることが出来ます。
大きな特徴としてGeForce RTX 3050グラフィックスカードは、レイトレーシング用の第2世代RTコアとDLSSおよびAI用の第3世代Tensorコアを搭載しています。50クラスのGPUで、初めてレイトレーシングのゲームを60FPS以上でプレイすることができます。レイトレーシングとDLSSを有効にすることにより更にFPSの向上が期待できます。GeForce RTX 3050には8GBのGDDR6メモリを搭載しています。
ゲームのシステムレイテンシーを最小化するNVIDIA Reflex、AIを活用した音声と動画のためのNVIDIA Broadcastアプリ、優れたストリーミングのためのNVIDIA Encoder、クリエイティブアプリケーションを加速し強化するNVIDIA Studio、Game Ready DriversとStudio Drivers、その他が含まれています。
RTX 3050 実機開封レビュー
RTX 3050をRTX3060、GTX 1660Super、GTX1650と性能を比較してみました。
以下の構成で検証を行いました。
- CPU…Intel Core i5 12400F
- メモリ…16GB
- マザーボード…ASUS B650M TUF GAMING
3D Mark Time Spy
RTX 3050はスコアが6454となり、GTX 1660Superを上回る結果となりました。一方でRTX3060よりも2300ほど低いスコアとなっており、性能差を感じます。
レインボーシックスシージ
ベンチマーク設定をフルHD、低品質設定で測定しました。RTX 3050は400以上のFPSを出しており、問題なくプレイすることができます。
APEX LEGENDS(フルHD、低品質設定)
降下時の負荷がかかるシーンでは150FPS前後。
通常のシーンでも200FPS前後出ています。
Fortnite (フルHD、低品質設定)
降下時のシーンでは200FPS前後。
通常シーンでは250FPS前後となっており、安定した環境でプレイすることができます。
PUBG (フルHD、低品質設定)
降下時の負荷がかかるシーンでは300FPS前後。
通常シーンでも200FPS前後が出ており安定してプレイすることができます。
RTX 3050のクリエイト性能
Adobe Photoshop
サクサクと快適に操作することができました。
Adobe Premiere Pro
5分の4K動画を3分前後で書き出すことができました。
Adobe After Effects
不自由なく快適に操作できます。
Cinebench R23
マルチコアスコアで11772、シングルコアスコア1647でした。ライバル機とであるRyzen 5600Xを超えるスコアとなりレンダリング性能が上がっていることがわかります。
RTX 3050 まとめ
待望のRTXの50クラスが1月27日に発売されました。今回のRTX 3050はGTXシリーズからのステップアップのために作られました。より手軽にレイトレーシングやDLSS機能を最新のゲームで体感することができます。販売価格は249$からとなっており、日本では3万9800円前後からになりそうです。GPUの価格が全体的に高騰している現在、手軽に購入できかつ最高のコストパフォーマンスを発揮してくれるRTX 3050はかなりオススメのGPUです。