一般的に高性能なパソコンはデスクトップ、ノートパソコンと限らずグラフィックボードというパーツが搭載されている。有名なマウスコンピューターやドスパラで売っているPCも、これが搭載されており、グラフィック性能が求められるような使い方をする場合、CPU内蔵グラフィックスではパワー不足なので、グラフィックボードで補います。クリエイティブ環境におけるGeforceとQuadroは最近では境目があいまいになっている部分が多く、最もコスパの良いクリエイティブ用途でのグラボの選ぶ方を解説していきます。
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結論から言うとGeForceでも快適に動作するので、金欠の人はGTX(RTXも含む)シリーズを入れておけば問題ない。オススメは最新機種のRadeon 5700XTで、かなりコスパが高く高性能。標準的な物でおすすめなのがGTX1660。安価帯ならRX 570、RX 470辺り。プレビューなどの問題でグラボメモリが6G〜8Gの物が必須条件。雑誌、CGworldの最近のクリエーターPCのインタビューを見てみると、GeForce(最近はRTXが上互換)を使っている職場環境、若しくは個人のクリエーターの方がQuadroに比べて多いという結果が出ている。
ただ大前提として、レンダリングをする上で今の時代、必要になってくるのはGPUよりも圧倒的にCPUの方です。この事をしっかりと念頭に置いてコスパの良いCPUを選んだ上でGPUにこだわりましょう。
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筆者はGTX1080、RTX 2060を使っている。
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グラフィックボードで代表的なNVIDIAの2モデル!
一般的にはNVIDIAとAMDがグラフィックボード開発会社の大手と言われています。シェアで言えばNVIDIAが圧倒している。どこかの資料では、NVIDIAがシェアの8割を取っていると書いてあり、そのNVIDIAはいくつかのシリーズのグラフィックボードを開発していて、代表的なのがGeForceシリーズとQuadroシリーズです。一般的にはGeForceシリーズがゲーム用、Quadroシリーズがクリエイター向けと言われており、この分類は間違っているわけでは無いが、正しくもないです。GeForceとQuadroのどっちを選ぶべきか迷っているなら、以下の解説を参考にして下さい。また最近はAMDのRadeonシリーズがかなり強力になっており、コスパ面ではNVIDIAのこの二つのシリーズを上回ってきているので、この事も念頭において構成していきましょう。
RADEON RXシリーズが2019年コスパ最高峰
最近はAMDがとにかく強いです。グラフィックボードを作っていたNVIDIAのライバル会社をAMDが買収して最近になってRADEONシリーズが売れてきたのですが、制作環境によってはグラボの環境をほとんど使わない事も多いです。これもCGソフト会社やadobeのバージョンがいつ対応するかなど、様々な要素が気まぐれに決まってくるので本当に一概には言えません。h265の書き出しが対応していないグラボだとすごく遅くなった経験があります。ただ大体はRX 570、RX 470辺りのグラボを入れて置くと解決しますし、性能を求めるなら最近発売されたRadeon 5700XTはRTX2070SUPERに相当する性能で4.8万円なので、この時点で1万円以上も安く、かなりコスパが高いです。GPU依存のレンダリング環境を構築するなら断然これをおススメします。
GeForceとQuadroの違い,性能比較
一番大きな違いはどのAPIに最適化されているかである。APIの説明はさておき、GeForceはDirectX用、QuadroはOpenGL用と考えれば間違いない。
ゲームやソフトウェアの動作環境を調ると、必ずDirectXやOpenGLのバージョンが記載されている。
例えばオンラインゲームの動作環境を調べると「DirectX 9.0c および DirextX 11」のような記述がある。このゲームはDirectXで動作しているのが分かる。
一方CGやAdobeソフトはOpenGLとDirectXの両方が書いてある事が多い。GeForceはOpenGLをやや苦手としているので、OpenGLが書いてあったらQuadroを選ぶのが定石とされている。
GeForce=ゲーム、Quadro=クリエイター向けとは限らない
ほとんどのゲームはDirectXだが、たまにOpenGLのものがある。有名なのがマインクラフトだ。マインクラフトはOpenGLなので実はGeForceよりもQuadroのほうがサクサク動く。(マインクラフトは軽いのでGeForceで十分。)
同様にQuadroが必ずしもクリエイター向けとも限らない。例えばMMDだ。MMDは3Dモデリングや3Dアニメーションのツールでクリエイター用途ではあるが、MMDはDirectXなのでGeForceのほうが快適に作業できる。
OpenCLならGeForceのほうがおすすめ
ソフトウェアにはDirectXとOpenGL以外のAPIもある。PhotoshopはOpenCLでフィルターを管理しているので、どちらにも該当しない。
OpenCL用ベンチマークソフトを走らせてみると、GeForceのほうが高いスコアが出るので、OpenCLならGeForceを選んだほうが良い。個人用途ならOpenGL以外は全部GeForceと考えても良い。
GeForceは8bitカラー、Quadroは10bitカラー
もう1つの大きな違いに発色数がある。GeForceは8bitカラーなので約1677万色を表現できる。Quadroは10bitカラーなので約10億6433万色も表現できる。
なので、DTPのように印刷物の制作をしているとグラデーションの綺麗さに明確な差が生じる。表現できる色が少ないGeForceだとどうしてもカクカクした感じになり、制作物の品質の高さへ影響が出る。そのためグラフィックデザイナーなど色表現の重視するプロは必ずQuadroを使っている。
今おすすめのグラフィックボードと性能比較
- Radeon 5700XT
- GTX1660
- RX 570、RX 470
- RTX2060
- グラフィックボード最新売れ筋ランキング・性能が一番高いのがRTX 2080TIです。ただこれは4Kのゲーム用なので、入れた所で性能を生かし切れるかは微妙。・コスパが一番高いのがRadeon 5700XTです。標準的な物がGTX1660。できるだけ安くてコスパが良い物で選ぶならRX 570、RX 470
Radeon 5700XTは最新型のGPUで、性能がRTX2070よりも上で値段が49000円とかなりコスパが高い新時代のグラフィックボードです。ゲームは勿論CG制作でもCPUさえしっかりしたものを入れておくと、スムーズに動いてくれます。・できればGPUのメモリ数が6G~8G以上の物を選びましょう。ここが少ないと、CGの動作確認をする時に、ポリゴン数が多い場合フリーズする原因になります。
更に詳しくはこの辺りの記事を参照して下さい。GPUおすすめ人気ランキング15選2023年6月最新版(グラフィックボード,ビデオカード)プロが厳選
GPUはコスパを意識して最低限の物を入れておけば大丈夫です。映像においてはそこまで重要な部分とは言えません。昨今のグラボの技術成長は異常な程高性能になっており、GTX1080くらいからそれは続いています。
4Kや2Kの3DCGのゲームが普及し、それに追いつくために技術革新が日々続いています。昔のクアドロがと言っていた時代とは何もかもが違います。CGのレンダリング部分の短縮化にはまだまだ時間がかかりそうですが、そこはCPUの部分ですし、Ryzenシリーズの普及やi9の登場により、それでさえかなり進歩しました。
3DCGの物凄く重いゲームを想定して作られたグラボに、AEや3DCG系のソフトのプレビュー描画は朝飯前になっているのです。
GeForceとQuadroグラフィックボードまとめ
意外かもしれませんがGTXかクアドロのどちらかで悩むよりもGeforceかRadeonで悩む方がコスパの良い環境で構成できる時代になってきています。最近はAMDの勢いがすごく、レンダリング環境でIntelを大きく上回る性能になってきています。AMDはNVIDIAのグラボとも相性が良いですが、Radeon 5700XTはX570とRyzen3000番台を組み合わせることによって、新世代のPCIe4.0という高速環境が使えるようになるので、現時点ではそこまで高速化する訳ではないですが、性能自体が上がってくるので、同じAMD同士の最新CPUとGPUを組み合わせた方が良い環境を構築できるケースもあります。NVIDIAとAMDのグラフィックボードは今の所まだNVIDIAの方が売れてはいますが、性能差はかなり近くなってきており、コスパはAMDのRXシリーズの方が高いです。
Quadroはグラフィックの色調関係の人以外は入れない方が良いような流れは続いています。特に映像系はRadeon 5700XT、GTX1660、RTX2060、RX 570、RX 470この辺りから選ぶのが一番コスパが良いです。予算的に厳しい場合はCPUの方がレンダリングで圧倒的に大切なので、GPUの価格を抑えて上位のCPUを購入しましょう。
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