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Excel マクロ・ショートカットキー【第7章,難易度★★★★★応用編】

(難易度:★★★★★)

このページではMicrosoft Excelの基本操作について説明します。
今回は応用編ということで、マクロについて触れていきます。

マクロはExcelでの処理において非常に強い武器になるので是非習得してほしい内容ですが、少々難易度が高いため概観だけでも理解することをおススメしています。「ここをマクロにしてほしい」という依頼ができるようになればまずはOKでしょう。

マクロをより使いこなすにはExcelVBAと呼ばれるプログラミング知識が必要となりますがさらに難易度が上がるため、今回は触りだけのご紹介とさせていただきます。

また本記事では、作業効率を大幅に改善する”ショートカットキー”も、有用なものをピックアップしましたのでよろしければご参考ください。

Excel マクロでできること

マクロとはExcel操作を自動化する機能のことで、プログラミングにより制御します。Excelはこのプログラミングを行わずにマクロを作成する機能も用意しているため、後段ではプログラミングレスに関する説明がメインとなりますが、概念としてプログラミングで制御できることのメリットをお伝えします。

プログラムの例

プログラミングで制御を行うことの利点は、何よりも処理速度です。例えば1万行あるエクセルのデータから一つのワードを探すのをヒトがやると数時間もかかってしまうことがありますが、マクロを使うと一瞬です。特に繰り返し作業が必要になる内容は、一度マクロを用意すると以降もワンクリックで処理できるので効果は絶大なもにになります。
もうひとつ大きなメリットは、複雑な条件分岐を自動的に行えることです。セルで扱うIF関数のような条件分岐もかなり便利なのですが、プログラミングによる条件分岐が行えると使い勝手はさらに飛躍的に向上します。

またほかの要素として、外部の装置やアプリと連携したいときも、データのやり取りと条件分岐が必要になるためExcelVBAが必要になります。逆に言うと、ExcelVBAが使えれば様々な機器やアプリとも連携できるようになります。そのため、工場などでは実際に装置からデータを取得するためにExcel(VBA)を利用されるケースが多いです。もしこういったことに興味がある方は、ExcelVBAを積極的に学習されると良いかと思います。


装置とエクセルの接続イメージ

このように様々なメリットはありますが、基本的にはExcelで用意してくれている関数でかなわないものはマクロを使う、というイメージになりますので、必要になる機会はまちまちです。概念だけでもつかんでいただければと思っています。

ExcelVBA学習のすすめ(マクロ実装の前に・・・)

今回はExcelVBAについて多くは触れませんが、ExcelVBAが理解できるとマクロ作成の自由度や使い勝手も大きく向上しますので、もしプログラミングが難しそうだから手を出さない、という判断であれば、少し触ってみてはどうでしょうか?と個人的には思っています。

プログラミングコードは一見難しそうに見えるのですが、実は下記3つの要素が理解できれば、上手いコードかどうかだけ捨て置けば誰でも書けるものなのです。
(1) 型(整数型Integer, 数型Double, 文字列型String型)と代入
(2) 条件分岐 IF ELSE 文
(3) 繰り返し処理 For ~ Next 文

もし「難しそう」という印象だけでもう一歩足が出ないようでしたら、上記3要素だけを一旦学習してみて判断してみてはいかがでしょうか?
とくに取り組みやすいプログラミング言語のひとつですので、是非トライしてみることをおススメします。

Excel マクロの記録機能

前口上が長くなってしたが、それではいよいよ実際にマクロを作っていきたいと思います。今回は繰返し処理用のマクロを、マクロの記録機能を利用して作成していきます。

簡単にマクロの記録機能の仕組みについて説明すると、Excelの”開発”タブには、”マクロの記録”というボタンがあります。こちらをクリックすると、それ以降のExcel動作がすべてコードの形で記録されます。そして登録したマクロを実行すると、このとき自動的に記録された動作を繰り返してくれる、というものになります。コードは自動的に記載されますので、コードの知識は必要ありませんのご安心ください。


“マクロの記録”の動作

今回は「現在開いているシートのデータをコピーして、新規作成シートに値貼付けする」というマクロを作ってみましょう。まず、行う動作は
1. シートすべてを選択する(Ctrl+A または すべてを選択ボタンをクリック(すべてを選択ボタンは下図参照))
2. コピー(Ctrl+C または 右クリック → コピー)
3. シート下の+ボタンをクリックして新しいシートを作成。
4. 新しいシートで値貼り付け(形式を選択して貼り付け → 値)
となります。記録をする前に一度やってみましょう。動作の確認が出来たら、コピー元のシートに戻り、”開発”タブから”マクロの記録”をクリックします。

今回記録するマクロの動作

ウィンドウが出てくるのでマクロ名に好きな名前を入力し(そのまま可)”OK”を押し、上記1~4の動作を行ってください。終わったら再度”開発”タブにて、”記録終了”を押してください。(先ほど”マクロの記録”があった位置にあります)


“記録終了ボタン所在”

これでマクロの記録は完了です。

Excel マクロを動かす

では記録したマクロを動かしてみます。”開発”タブのマクロをクリックします。すると、先ほど記録したマクロの名前があると思うので、それを選んで実行してみましょう。これでマクロは動きます。新しいシートが作られて、今のシートのデータが値貼り付けされればマクロの記録と実行は成功しています。


マクロの手動起動方法

でもこれでは使いづらいですね。ということで、ワンタッチで使えるようにする方法を2つ紹介します。
ボタンを設置する
ボタンとマクロを紐づけておけば、ボタンクリックでマクロが実行できます。ボタンがあるシートからしか起動しないのが特徴となるので、設置するときは注意してください。

設定方法ですが、まずはボタンを配置します。配置する場所を決めて、”開発”タグよりボタンのアイコンをクリックし、シート上にボタンを生成します。次に生成したボタンを右クリックし、マクロの登録をクリック。先ほど作成したマクロを選んでOKを押します。これで紐づけが完了しています。

ボタンにマクロを登録する手順

これでボタンを押して動作すれば完了となります。

Excel マクロのショートカットキーに登録

ショートカットキーに登録すれば、ボタン設置の時のように決まったシートからでなくてもマクロを起動させられます。注意点としては、間違って押してしまった場合に起動するリスクがあるので用途・状況にあった設定内容を検討しましょう。
マクロで実行した結果は元に戻せないので要注意です。

ショートカットキーの登録は、”開発”タブのマクロをクリックし、設定したマクロ名を選択後オプションをクリックします。オプション内ではショートカットキーのを入力できますので、任意に入力しOKをクリックします。設定したショートカットキーを叩いて、動作すれば設定は完了です。


ショートカットキーの設定方法

なお、ショートカットキーの登録後は、プリセットよりもExcelで登録したキーが優先されるため、使用頻度の高いショートカットキーと被らない設定をおススメします。

マクロのワンタッチ起動のやり方はこの2種類に限りませんが、手軽に実行できる方法としてご紹介しました。

最後に保存形式についてです。通常のExcelの拡張子は .xlsxですが、この拡張子ではマクロ機能は使えません。マクロ機能を使う際はファイルの種類を、マクロ有効ブック .xlsm にする必要がありますので保存時はご注意ください。


マクロありファイルの保存形式

マクロを扱う方法の説明は以上となります。

Excel マクロでショートカットキーを使う効果

マクロ設定ではショートカットキーへの登録の話が出てきましたが、そもそもショートカットキーを使うことによる効果は、もちろん時間短縮がメインです。合わせてマウス操作より間違いが起こりにくい人もいるのではないかと思います。初めから設定されているショートカットキーの多くは他のアプリケーションでも同様の使い方ができるので(特にMicrosoftのアプリケーション)、よく使うものについては覚えてしまうことをおススメしています。

実際に全選択、コピー、形式を選択して貼り付け等は頻繁に使う上、マウスで同じ操作を行うのに1~2秒かかるのに対し、ショートカットキーを使うと0.5秒未満で操作が完了するので効果は大きいと思います。以下では筆者の独断と偏見でよく使うショートカットキーを上げてみましたのでご参考ください。

  • Ctrl + A: 全選択
  • Ctrl + C: コピー
  • Ctrl + Alt +  V: 形式を選択して貼り付け
  • Ctrl + P: 印刷
  • Ctrl + Z: 一つ戻る
  • Ctrl + Y: 一つ進む
  • Ctrl + D: すぐ上のセルと同じ処理
  • Ctrl + S: 上書き保存
  • Ctrl + H: 置換(検索もできる) ※検索のみならCtrl + F
  • Ctrl + PageUp, Ctrl + PageDown: 隣のシートへ移動する
  • F12 : 名前を付けて保存
  • Windows + Shift + S : 指定範囲のスクリーンショット

まとめ

今回はマクロについての解説とショートカットキーの紹介をしました。
どちらも作業効率を高めるものということで、必ずしも必要なものでもなく、Excelを使いこなし始めるとできるようになってくる要素だと思っています。

ただしその効果はどちらも大きいものになっています。確かに多少のハードルはありますが、今後もExcelを使い続ける予定でしたら知っておいて損はない内容です。今回で興味を持っていただけましたら、ExcelVBAを含めたマクロの学習を検討してはいかがでしょうか?その理解に少しでもこの記事が貢献できていましたら幸いです。Excelの操作(概念・導入編) Excelでできること【第1章,難易度★☆☆☆☆基本編】Excelの基本操作【第2章,難易度★☆☆☆☆基本編 】Excel レイアウト・出力設定【第3章,難易度★★☆☆☆基本編】Excel 図形の描画【第4章,難易度★★☆☆☆基本編】Excelグラフの作り方!円グラフ,棒グラフ,積み上げグラフの描画方法【第5章,難易度★★★☆☆基本編】Excel 関数・数式の活用(計算・検索)【第6章,難易度★★★★☆基本編】Excel マクロ・ショートカットキー【第7章,難易度★★★★★応用編】Excel ピボットテーブルのやり方,作成方法【第8章,難易度★★★★★応用編】Word,ワード 使い方まとめ初心者~プロまで【全1章~8章】PowerPoint,パワーポイント 使い方まとめ初心者~プロまで【全1章~7章】Excel,エクセル 使い方まとめ初心者~プロまで【全1章~8章】Photoshopの使い方!初心者むけ最短上達の方法!写真加工などをプロが教える