(難易度:★☆☆☆☆)
Excel(エクセル)はMicrosoft社が提供している、”表計算ソフト”と呼ばれる種類のソフトウェアです。これは読んで字のごとく、表形式の入出力U/Iを利用して各種計算を行うことを目的としたソフトです。
“表計算ソフト”の中でも最もメジャーと言われるのがExcelです。では、エクセルで具体的にどのようなことができるのでしょうか?このページでは”Excelでできること”を簡単に説明し、Excelを初めて使用する際に必要な操作を説明します。
Excelでできること
各種数値計算
冒頭の通り、Excelは表”計算”をするソフトですので、Excelの本分は計算です。色々な計算を実行できます。
例えば、あなたが学校の先生だとして生徒の点数を集計するときに、早く正確に集計するツールとして使用できます。もちろん一人一人の点数は手入力が必要ですが、平均点や偏差値、順位などは自動的に計算させることができます。
テスト結果の集計例
上図のようなフォーマットを一度作っておくと、次のテストの時も同じフォーマットをコピーして使用すれば、毎回計算する手間が省けますよね。
このように、煩雑な計算を見やすくしたい、何度も使うので省力化したい、というときにExcelは大きな力を発揮します。
データの検索・集計
Excelで最も使う機能がおそらくここだと思います。計算と同じように様々な機能がありますが、よく使うのは下記2つです。
- VLOOKUP、HLOOKUP関数を利用して検索する。
- フィルタを利用して、条件に合うデータのみを表示する。
これらにより必要なデータのみを取り出し、集計することを容易にする点がExcelの大きな強みの一つです。
例えばVLOOKUP関数を用いて、下図のように学籍番号を入力することでその人の点数を表示させる、ということができます。
VLOOKUP関数の使用例
また、フィルタを用いると、下図のように “合計点数400点以上の人だけ表示する” というようなことができます。
フィルタの利用例
このような検索機能や、さらにその検索結果の集計することが要求としては大きく、様々な場所で応用されています。
データの整形・グラフ化
計算結果の表示や、書類作成の際には桁数や表示形式などのデータ整形、表形式に成型すること等が求められますが、Excelではこのような操作も簡単にできます。
また、算出された数値データはそのまま表として扱ってもよいのですが、視覚的にとらえるためにはグラフ化が有効です。下記はグラフ化した例ですが、例えば点数分布を円グラフにしたり、科目ごとの点数を折れ線グラフで表して科目間の難易度差の解析などに役立てられます。
グラフ描画の例
簡便にグラフを作図できるため、手間少なくデータの推移等を目視で確認することができることもExcelの大きな特徴と言えます。Excelでは60種類ほどのグラフが用意されており、状況にあったグラフを選んだり、見やすいグラフに整形することもExcel活用のテクニックとなっています。
マクロの活用によるカスタマイズ
マクロとはExcel操作を自動化する機能のことで、プログラムにより制御します。
プログラミングを用いるハードルはあるものの、Excelの使い勝手が大幅に向上します。
プログラムの例
例えばExcelに存在しない関数を自作したりできるほか、外部の装置やアプリと連携することも可能です。そのため工場などでは実際に装置からデータを取得するためにExcelを利用されるケースも多々あります。
マクロは少々難易度が高めですが、Excelを有効活用するためにも重要な要素と言えます。
書類作成
表型のアプリケーションのため、書式整形を行いやすく資料作成に使用されるシーンも多くあります。
Excelで見積書を作成した例
これも非常に便利ですが、もともと書類作成用に作られていないため印刷時とPC上の表記がずれる場合があり注意が必要です。
Excelの入手方法
Excelの入手には大きく2種類の方法があります。
- 買い切りのMicrosoft OfficeまたはMicrosoft Excelを購入し、インストールする。
- Microsoft 365 (サブスクリプションサービス)に登録し、ダウンロード・インストールする。
1の場合はPCソフトを取り扱っている電気店やAmazonなどのネットショップで購入しましょう。WordやPowerPoint、Outlook等も使用する場合はパッケージ化されているOfficeの購入がお買い得です。
2の場合は下記URLより必要なものを選択・登録し、Webで購入しましょう。
https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365
1は永続ライセンスとなります。2はサブスクリプションで1年ごとに支払いが必要な代わり、常に最新版にアップグレードされるという特徴があります。
筆者は2のMicrosoft 365 Personalをおススメします。
Excelファイル作成・保存
ExcelをインストールしたらいよいよExcelファイルを作成できます。
Excelを起動したら、まずファイルを保存することをおススメします。保存するためには、左上の”ファイル”をクリックします。
Excel画面の例
ファイルをクリックすると画面が切り替わるので、”名前を付けて保存”をクリックしましょう。このPCを選択し、保存したいフォルダを選択しましょう。
Excelファイル保存画面の例
次にファイル名を打ち込み、保存形式を選択しましょう。保存形式はよく使う形式に、.xlsx、.xlsm、.csvがあります。マクロを設定する場合はxlsmを選びます。それ以外はxlsxを選びましょう。
.csvはカンマ区切りで記載されるテキストファイルで、アプリや装置などからデータ取得する際によく用いられています。.csvファイルについてはこのページでは取り扱いませんが、よく使う形式なので内容は押さえておいた方が良いかもしれません。
Excel以外の表計算ソフト
ところで、表計算ソフトはExcel以外にもあります。google スプレッドシートやLibre Office Calcなどがその代表例です。
社会ではExcelが一般的で、かつ完成度・自由度の高いソフトとなっており、他のソフトもExcelと互換するように調整されている場合が多いです。
ですが、もちろんそれぞれの表計算ソフトで特色があるので、興味がある方は是非いろんな表計算ソフトを触ってみることをおススメします。
大まかな利用方法は変わらないのでひとまずExcelで操作に慣れつつ、自分に合うもの、取引先や仲間内でよく使うもの等、環境に合った表計算ソフトを選んでみましょう。
まとめ
本ページではExcelの概説から、Excel入手方法と基本操作を紹介しました。Excelはその使い勝手に良さから様々なシーンで活用されています。
詳細の操作については別ページにて解説しておりますので、そちらも合わせてご覧いただき、是非業務や作業に役立ててください。
デスクワークを行う上では高確率で必要になるソフトウェアなので、積極的に使って習得していきましょう。Excelの操作(概念・導入編) Excelでできること【第1章,難易度★☆☆☆☆基本編】
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